激論!今後のタクシー業界 - IT業界に疲れた新人タクシードライバーのブログのコメント欄より転載いたします。

今までが本来よりも良すぎた。 売上を去年と同じレベルまで望むならば、2年以上はかかると思う。むしろ、そこまで回復しないかと。なんだかんだ安部批判をする運転手もいるけれど、アベノミクスのおかげで、タクシー業界は恩恵を受けていた。来年のオリンピックに期待しにくい状況を考えると、景気回復起爆剤は無いかもしれない。リーマンショック、3.11、を経験してみて、むしろ、去年まで国の政策によって潤った業界のおかげで、タクシー業界も恩恵を受けた。今までが、本来よりも良すぎたのかもしれない。他の先進国のタクシー運転手の収入レベルと同じレベルになるのでは。 それなりに覚悟した生活水準で行かないと、厳しいと予想。ただ、どんなに景気が悪くても、都内は暑い時や雨の日は乗るでしょう。 クロネコ、佐川に比べて楽なんだから、稼げなくて当たり前だと、トラックドライバーに言われた。

この意見に同感です。これは私の昨年の時給を計算し労働内容と比較すると明らかになります。2019年は、平均拘束時間(出庫処理から帰庫処理まで)16時間24分、平均休憩時間2時間31分ですが、付け待ちなどの消化は除くとおそらく1時間30分ぐらい?つまり実質労働時間は平均15時間+点呼や納金で1日約15時間半ぐらいと思われます。それを年間132出番で年間労働時間約2,000時間。年収は、額面約550万円-洗車代+チップで年収540万とすると時給換算約2,700円です。

計算するとかなりの高時給となりましたが、私はトップクラスの技術を持つわけではありません。時間効率への意識はかなり高いものの、流し営業の技術は大してなく、また考え抜いた営業をするわけでもなく最寄りの付け待ちポイントへ移動する営業スタイルであり、無線にかなり依存している部分もあります。

最近のコロナ禍で、ツイッターなどにアップされるトップクラス者の売上と私の売上の差により、私の営業力はせいぜい中ぐらいであり、客の多い中での時間効率アップでカバーしていたことが明らかになりました。

それでも、例えば薬科大6年が必要な薬剤師と同等の時給を、特別な能力なしでできる仕事で得ていたことを考えると、私も、今までが本来より良すぎたのかなと実感しています。トップクラスのストイックな営業スタイルでようやく時給2,500円超え、私ぐらいは時給2,200円もあれば充分というのが本来のレベルなのでしょう。

下にアップした昨日の乗務では青タン後に撃沈してしまいましたが、これが本来の姿であり、新型コロナが終息しても以前のようにはならないのは間違いないと思いますが、売上は多少諦めて、何よりも焦らずにマイペースなタクドラ人生を送らなくてはと改めて思うところです。

とは言えこの仕事は事故・違反のリスクは相変わらずありますし、悪質客に苦しめられることもあります。それを考えると平均的ドライバーでも時給2,000円以上は貰うべき仕事でもあると感じておりますが、現状新人がそこまで持ってくるのは厳しいと感じます。運転が好きで、ハイリスク・ローリターンを覚悟できる人だけこの業界にチャレンジされることをおすすめいたします。


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